大腸ポリープ切除について


どれくらいの大きさのポリープが取れるの?

ポリープの場所や形にもよりますが、数mm〜10mm前後のポリープは日帰り手術で切除することができます。例えば下の写真のようなポリープであればその場で切除できます。安全に切除できるかどうかはポリープの形や大きさ、位置、患者さまの状態などを総合的にみて判断しております。

大腸がんの多くは、良性のポリープから始まりその一部ががん化することによって発生することがわかっています。良性のポリープの内に発見して切除してしまうことで、将来のがん発生の予防になります。また、がんであっても初期の段階で、ポリープの一部のみががんになっているなど粘膜の表層にがんがとどまっている場合には、内視鏡による切除のみで完治となります。


ポリープを取る方法について

ポリープを取るには、いくつかのやり方があります。ポリープ切除は、処置具に電気を流して焼き切る方法が主流ですが、穿孔(せんこう)などの合併症を起こさないために、ポリープの下に生理食塩水などを注入してポリープを浮き上がらせてから取ることが多いです。摘まんで焼き切るホットバイオプシーという方法や、スネアと呼ばれるワイヤーをかけて焼き切る方法などがあります。最近は、コールドポリペクトミーといって、焼かずに切り取る方法の有用性も報告されており、当院でも一部取り入れています。どのような方法で取るかは、ポリープの形や大きさによって、一番適した方法を医師が判断し選択します。


日帰りで取れないポリープについて

近年は、粘膜下層切開剥離術など内視鏡手術の技術が進歩して、かなり大きいポリープであっても粘膜の表面の層にあるものであれば内視鏡で取れるようになってきています。

内視鏡で切除できると思われるポリープであっても、例えば径2cm以上の平べったいポリープなど、サイズが大きく切除時の出血のリスクが高いと予想される場合には、入院(1泊から数日間)しての切除が望ましいです。
また、粘膜の一つ奥の層まで入り込んでいるガンであれば小さくても外科手術が必要となります。これはポリープの形・見た目を専門的に判断すれば、ある程度見分けがつきます。

そのような病変が発見された場合は、その場で切除はせず病理診断(顕微鏡による良悪性などの診断)のため一部の組織を採取するにとどめ、後日、入院設備のある病院へご紹介させていただき、入院の上で切除するようにお勧めすることもあります。




前ページへ戻る


このページのトップへ